脳卒中治療
- トップページ
- 脳卒中治療
脳卒中とは 脳卒中とは

脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりして様々な症状を起こす病気です。脳血管が詰まった場合が脳梗塞、破れて脳内に出血した場合を脳出血、くも膜と脳の間(くも膜下腔)に出血した場合をくも膜下出血と呼びます。脳卒中は、本邦では死因の第4位、寝たきりとなる原因の第1位を占める疾患であり、生活習慣を基盤として起こる病気として注目される“国民病”です。
最近では、脳卒中(特に脳梗塞)に対する超急性期の治療が進歩し、“治る病気”として見直されています。すなわち、発症4.5時間以内の脳梗塞に有効とされるt-PA静注血栓溶解療法や脳血管内治療(カテーテル治療)などの最新医療、さらに脳卒中専用病棟での専門的な看護や早期から行うリハビリテーション等を組み合わせることにより、後遺症を最小限に留め、その後の再発を予防することができます。
当院では、脳卒中治療に特に力を入れており、脳卒中に対する専門的な治療を提供する脳卒中センターを設け、緊急治療を要する脳卒中患者さんの救急搬送を24 時間体制で受け入れています。
脳卒中センターの歴史 脳卒中センターの歴史
当院は東京都中心部の脳卒中診療の基幹病院として、地域医療に貢献するため、古くから脳卒中センターを開設しております。
2006年 4月 | 脳血管内治療科を創設 |
2006年 6月 | 脳卒中センター開設 |
2009年 3月 | 「東京都保健医療計画」における脳卒中急性期医療機能を担う医療機関に認定 |
2018年10月 | 脳卒中ケアユニット(SCU)*¹ 6床を開設 |
2019年10月 | 一次脳卒中センター(PSC)*² に認定 |
2022年4月 | 一次脳卒中センターコア施設(PSCコア)*³ に認定 |
当院は5つの区からなる区中央ブロック(港区,中央区,千代田区,台東区,文京区)という二次医療圏に属しますが、このブロックの区中央部脳卒中医療連携協議会の事務局として地域の脳卒中急性期医療の中核を担っています。
*¹ 脳卒中ケアユニット:厚生労働大臣の定める施設基準・診療体制を満たした急性期脳卒中患者を診る脳卒中の集中治療室
*² 一次脳卒中センター施設の認定要件
・地域医療機関や救急隊からの要請に対して、24時間365日脳卒中患者を受け入れ、急性期脳卒中診療担当医師が、患者搬入後可及的速やかに診療(rt-PA静注両方を含む)を開始できる。
・頭部CTまたはMRI検査、一般血液検査と凝固学的検査、心電図検査が施行可能である。
・脳卒中ユニット(SU)を有する。
・脳卒中診療に従事する医師(専従でなくてもよい、前期研修医を除く)が24H/7D体制で勤務している。
・脳卒中専門医1名以上の常勤医がいる。
・脳神経外科的処置が必要な場合、迅速に脳神経外科医が対応できる体制がある
・機械的血栓回収療法が実施できることが望ましい。実施できない場合には、血栓回収脳卒中センターや包括的脳卒中センターとの間で、機械的血栓回収療法の適応となる患者の緊急搬送に関する手順書を有する。
・定期的な臨床指標取得による脳卒中医療の質をコントロールする。
*³ 一次脳卒中センターコア施設の認定要件
・一次脳卒中センター(PSC)に認定されていること
・日本脳神経血管内治療学会の脳血管内治療専門医と3学会認定の脳血栓回収療法実施医が合計して常勤3名以上であること
・血栓回収治療実績が年間12例以上あること。
・自施設において24H/7Dで血栓回収治療に対応可能であること。
・脳卒中相談窓口を設置すること。
脳卒中センターの特徴 脳卒中センターの特徴
1.24時間365日応需可能な緊急治療体制
CT・MRI検査、脳血管撮影(脳血管内治療を含む)、脳外科手術等の緊急処置を24時間体制で行っています。
脳卒中は発症から治療までの時間が予後に影響するため、治療開始は一刻を争います。

当院では救急外来内にCT室が設置されており、脳血管撮影室も救急外来に隣接しているため、迅速な画像検査とカテーテル検査・治療が可能です。またMRIは3台設置しています。
2.脳卒中ケアユニット(SCU)6床を含む脳卒中専門病棟での集約的治療
当院では6床の脳卒中ケアユニット(SCU)を含む脳卒中専門病棟を有しており、病棟内に脳卒中専用リハビリテーション室を設けています。

病棟内には面会用のロビーもございます。
3.多職種からなるチームによる専門治療
医師(脳神経内科・脳神経外科・脳血管内治療科)、看護師、リハビリテーション担当療法士、医療ソーシャルワーカー(MSW)、薬剤師からなる”脳卒中診療チーム”による専門治療を行っています。
毎朝、医師・リハビリテーション担当療法士とも、新入院カンファレンスを行っています。
また週1回、全ての職種を交えてのリハビリテーションカンファレンスも行っています。

4.脳血管内治療専門医による最新医療の提供
脳梗塞超急性期での血栓回収術、脳動脈瘤塞栓術、頸動脈ステント留置術等を行っております。

5.積極的な超早期のリハビリテーションの推進
専門病棟内の脳卒中リハビリテーション室とともに、病棟最上階(13階)にもリハビリテーション室を設けており、隣接する回廊を使用してのリハビリテーションも行っています。
脳卒中センター スタッフ紹介 脳卒中センター スタッフ紹介
星野 晴彦 :脳卒中センター長 副院長 脳神経内科部長
淺田 英穂 :脳卒中センター長代理 脳神経外科部長
足立 智英 :総合診療・感染症内科部長 脳神経内科医長
寺尾 聰 :脳神経外科医長
大木 宏一 :脳神経内科医長
山田 哲 :脳神経内科副医長 脳血管内治療専門医
馬島 恭子 :脳神経内科医員
山田 浩貴 :脳神経外科医員
飯沼 貴大 :脳神経外科専攻医
成田 秀文 :脳神経内科医員
高橋 祥子 :脳神経内科医員
髙坂 涼子 :病棟看護師長
小島 昌人 :脳卒中リハビリテーション看護認定看護師
宮本 千明 :脳卒中リハビリテーション看護認定看護師
藤本 孝則 :病棟薬剤師
松本 徹 :リハビリテーション技術科技師長 理学療法士
小松崎 千恵:作業療法士
森下 莉奈 :言語聴覚士
小林 美香絵:医療ソーシャルワーカー
脳卒中センターへの紹介 脳卒中センターへの紹介
脳卒中および脳卒中を疑う緊急患者さんを24時間体制で受け入れておりますので、当院救急外来へ電話連絡の上、救急車にて搬送して下さい。
脳卒中で本院へ入院された患者さんへのお願い 脳卒中で本院へ入院された患者さんへのお願い
現在、当院では、下記研究代表者のもと、我が国の脳卒中の特徴と脳卒中医療の課題を明らかにすることを目的に、「済生会脳卒中データベース登録による脳卒中医療の解析」の研究を行っています。
全国にある済生会病院と共同で、脳卒中で入院された患者さんのカルテ記載から得られる臨床データを登録させていただき、解析させていただいて医療の質の向上に役立てることを目的としています。登録および解析にあたっては、患者さんの個人のプライバシーは完全に保護されます。
本研究の解析に自分のデータを使用されることを拒否される方および疑問のある方は、脳卒中センターまでご連絡くださいますようお願いいたします。
内科(脳神経内科)・脳卒中センター
研究責任医師 星野晴彦
電話 03-3451-8211(代表)
関連診療科・部門 関連診療科・部門
診療実績 診療実績


脳卒中センター 年度別入院患者数
2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 脳梗塞 | 127 | 161 | 175 | 223 | 181 | 192 | 脳出血 | 63 | 77 | 73 | 95 | 75 | 82 | くも膜下出血 | 21 | 29 | 31 | 25 | 27 | 19 |
---|
脳卒中センター 脳神経外科 年度別手術数
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 件数 | 238 | 194 | 186 |
---|