救命救急医療

救急診療科の活動 救急診療科の活動

当救命救急センターは、東京都港区の中心部にあり、東京タワーが目の前にあります。周辺には各国大使館や国際的施設が数多くあるため、様々な国籍の救急患者が来院します。救命救急センターは、救急外来(Emergency Room: ER)、Emergency-ICU(EICU)、救急専用病棟の3部署から構成され、2012年の発足当時から、救急診療科医師を中心として、各診療科医師、救命救急センター看護師、多職種の医療従事者らがチーム一丸となって運営されています。2017年5月の新主棟開設によりそれまでの機能を強化・拡充し、ER 13床(重症初療室3、観察室4、walk-in診察室6)、EICU 10床、救急専用病棟20床となりました。

救急診療科の専任医師は、北米型ER診療による救急初期診療、重症外傷や大血管緊急症をはじめとした救命外科手術(acute care surgery) 、EICUでの重症救急患者(重度敗血症、心肺停止蘇生後、中毒、重度外傷・熱傷ほか)に対する救命集中治療を、一貫して担当します。緊急での開頭・開胸・開腹手術、心大血管・脳血管カテーテル治療、各種消化器内視鏡は、各診療科専門医と連携しながら即時施行されます。

2020年10月から東京消防庁との連携によりドクターカー事業を開始します。緊急性の高い重症傷病者に対して、東京消防庁からの求めにより当院救急診療科専任医が病院救命士とともに病院救急車で救急現場に急行します。救急現場から高度な医療技術が提供できるようになることから、救命率や治療成績の向上が期待されます。

当院の救命救急センターは、最新鋭の医療設備の中で、日進月歩の医学的知見・医療技術を駆使しながら、分け隔てのない済生の精神をもって、24時間365日全ての救急患者に即応します。

ドクターカー活動 ドクターカー活動

当院所有の病院救急車は2016年11月に運用を開始以来、病院間の転院搬送を主として、現在まで500件を超える実績を積んできました。そして2020年10月からは、救急の現場に出動するドクターカーとしての運用が満を持して開始されます。

当院のドクターカーは、港区内において発生した当院近隣の救命救急事象に対して、東京消防庁からの出動要請により、医療用資器材等を積載した当院救急車に医師・看護師・救急救命士等が同乗して出動します。救命救急医療に実績のある医師・看護師、現場経験豊富な救急救命士等が病院の外へ飛び出し、救命救急処置を必要としている患者の下へ早期に駆け付け救命救急処置を行うという画期的なスタイルです。

スタッフは「一人でも多くの人たちの救命」を合言葉に、日頃から訓練や症例検討会等を通じて意思の疎通を図り、救急現場で最高のパフォーマンスを発揮できるよう努力を重ねています。

看護師の活動 看護師の活動

救命救急センターには約70名の看護師が配属されています。毎年、当救命救急センターへの入職希望者は多く、新人や中途採用者を含めて全国から集まっており、配属を強く希望する新人にも配属のチャンスがあります。

当救命救急センターでは、ER、EICU、救命専用病棟の3つの看護単位で運営しており、救命看護師として求められる技術と知識の向上に努めています。またチーム力の強化に取り組みつつ、各個人の目標に向けたサポートや、生活スタイルにあった働き方にも柔軟に対応しています。また救急認定看護師や集中ケア認定看護師、診療看護師(Nursing Practitioner: NP)などのスペシャリストが協働することで安全で質の高い急性期看護を実践しています。

当救命救急センターでは柔軟な教育体制をとっており、院内留学やIVR室での心臓カテーテル治療・塞栓術研修、内視鏡室での内視鏡研修の機会を設けることで広い視点での急性期医療と看護の実践に努めています。

当院は災害拠点病院であり複数のDMATを保有しています。さまざまな災害に対応できるように災害医療と災害看護の体制を整えています。また、2名の病院救命士が所属しており病院救急車も配備し転院搬送なども行っています。さらに救急車同乗研修も行っており、プレホスピタルでの活動や救急車内での救急看護の実践ができるようにトレーニングをしています。

院内ではICLS講習会を年間通して実施しており、希望者は順次受講することができICLSを実践できる看護師育成を行うとともに、ICLSインストラクター養成も積極的に行っています。インストラクター取得者は、院内はもちろん院外でもICLS教育を通して活躍しています。

このように、救急看護に関する新しい取り組みやさまざまな教育機会を通して、救急医療と救急看護の質の向上に努め、地域社会に貢献できるよう日々努力を重ねています。

救急外来:ER 救急外来:ER

ERでは、医師と看護師が協働して、緊急受診の電話相談、院内トリアージ、ウォークインの1次救急から救命対応の3次救急までの、救急医療を必要とする様々な救急患者の受け入れを行っています。救急隊ホットラインからの救急要請に関しては、病状とERの患者状況から、ERでの診察場所、担当医師、担当看護師が決定され、想定される診断治療や手術を念頭に置いた初療準備、感染対策、関係部署への連絡などが行われます。多種多様な救急傷病には、柔軟かつ早急な医療対応が必要であり、医師および看護師によるチーム医療の実践により、一般救急診療のみならず即時手術を含めた高度な救命医療が求められます。

救命救急センター看護師は2交代勤務であり、ERの各勤務の看護師数は、日勤は4〜5名、夜勤は4名で構成されています。ER、EICU、救急専用病棟の3部署間では、人的サポートを共有しながらチーム力の高い救命救急センター運営を行っています。

救命ICU:EICU 救命ICU:EICU

EICUは、緊急入院で継続的に高度な全身管理が必要な重篤救急患者が入室します。看護配置は2:1で10床を有し、集中治療医学会専門医研修施設(施設番号486)に認定されています。救急診療科を中心に緊急入院となる全ての診療科の重症救急患者がEICUでの集中治療を行います。その中でも主になるのが、救急診療科で入院となる心肺停止蘇生後、重症敗血症、重症または多臓器不全、重度多発外傷、循環器内科で入院となる重症循環器疾患、脳神経外科で入院となる重症の脳卒中または頭部外傷術後などです。  
EICU看護師は、様々な疾患の病態生理や治療などの知識、そして全身管理や急性期看護の知識とスキルを求められます。重症患者管理・看護に必要な知識とスキルの向上だけでなく、様々な社会背景のある患者や家族との関わりから高度な倫理観や社会的使命を備えた人間力をもって、救命集中治療室での急性期看護を展開しています。
2017年4月に新主棟がオープンしたことで最新の設備を兼ね備えたEICUになっています。また、臨床工学科も常に協働しており緊急心臓カテーテル治療、各種体外循環(Extra-corponeal Membrane Oxgeneration: ECMO)や大動脈バルーンパンピング(Intra-aortic balloon pumping:IABP)の導入と管理、腎代替療法(continuous hemodiafiltration: CHDFなど)の導入と管理に対しても、迅速で安全な治療と看護管理を行っています。

救急専用病棟 救急専用病棟

救急専用病棟は、看護配置は4:1でベッドは20床を有し、high-care unitに準じた高度治療に対応しています。救命ICU(EICU)での超急性期集中治療により全身状態が安定した後や、一般病棟では治療が困難な高度治療を要する重症救急患者の緊急入院に対応しています。

全身状態がより安定し一般病棟での治療につなげるために、コメディカルとの協働による全身的回復およびリハビリテーションの促進や退院を見越した退院調整などの視点だけでなく、様々な社会背景のある患者や家族との関わりから、高度な倫理観と総合力をもって一貫した全身管理と看護管理を行っています。

  • 電話番号

    03-3451-8211(代表)

  • 初診受付時間

    8:00-11:30

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