前立腺センター
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前立腺センター設立にあたって 前立腺センター設立にあたって
近年、高齢化の進展に伴い、前立腺がんや前立腺肥大症といった前立腺疾患は増加の一途をたどっています。これらの疾患は、男性の健康と生活の質に深く関わり、早期発見と適切な治療が非常に重要です。
前立腺センターでは、泌尿器科医だけでなく、放射線治療医、腫瘍内科医、病理診断医、さらには専門看護師、放射線技師、薬剤師など、多岐にわたる専門職が密接に連携し、チーム医療を実践してまいります。
ロボット支援手術(hinotoriなど)、高精度放射線治療(IMRT、定位放射線治療など)といった先進的な医療技術を積極的に導入し、体に優しい低侵襲治療から、進行がんに対する集学的治療まで、幅広く対応できる体制を整っております。前立腺がんだけでなく、前立腺肥大症などについても、患者様一人ひとりの病状やライフスタイルに合わせた最適な診断・治療計画を立案し、提供していきます。
前立腺のことでお悩みの方、ご不安を感じていらっしゃる方は、どうぞお一人で抱え込まず、お気軽にご来院、ご相談ください。
前立腺がん 前立腺がん
前立腺がんに対するロボット支援手術:国産手術支援ロボット hinotori(ヒノトリ)
前立腺がんの治療において、手術は重要な選択肢の一つです。当センターでは、患者さんの身体への負担を最小限に抑え、より精密な手術を可能にするロボット支援手術を積極的に導入しています。特に、近年注目されている国産の手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」を用いた手術を行っており、患者さんに安全で質の高い医療を提供しています。
ロボット支援手術とは?
ロボット支援手術とは、医師が離れた場所にある操作装置(コックピット)から、ロボットアームに装着された高性能な手術器具を操作して行う内視鏡手術の一種です。従来の開腹手術に比べて傷が小さく、内視鏡手術に比べてより精密な操作が可能になるなど、様々なメリットがあります。
前立腺がんの外部放射線治療
外部放射線治療は、体の外から高エネルギーのX線を病巣に照射することで、がん細胞のDNAを損傷させ、増殖を抑え死滅させる治療法です。
ハイテク技術の進歩により、より安全で効果的な治療が可能になっています。強度変調放射線治療(IMRT、VMAT)や定位放射線治療(SBRT)などの高精度治療により、がん細胞を効果的に攻撃しながら、正常組織への影響を最小限に抑えることができます。また、転移がある場合でも、症状の緩和や生活の質の向上を図ることができます。
前立腺がんの薬物療法
前立腺がんの薬剤治療には、ホルモン療法と化学療法が主に用いられます。ホルモン療法では、アンドロゲン受容体(男性ホルモンが結合することで機能するタンパク質)をブロックする薬や、テストステロン(男性ホルモンの一種)の生成を抑える薬が使用されます。化学療法は、進行したがんに対して抗がん剤(ドセタキセルなど)が用いられ、がん細胞を直接攻撃します。治療の選択は、がんの進行度や患者の状態に応じて行われます。
前立腺肥大症 前立腺肥大症
前立腺は通常はクルミほどの大きさ(15~20ml程度)ですが、年齢とともに肥大することにより、尿道が圧迫されて排尿障害を、膀胱側に突出することで頻尿などの蓄尿症状を引き起こします。前立腺の大きさ、患者さんの年齢や体調、他の病気の有無などを総合的に判断して、最適な方法をご提案していきます。
主な治療法
TURP(経尿道的前立腺切除術)
尿道から内視鏡を入れて、肥大した前立腺組織を電気メスで削り取る手術です。
HoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)
レーザーを使って前立腺組織をくり抜くように取り除く新しい手術法です。出血が少なく、大きな前立腺にも対応できます。
経尿道的前立腺吊り上げ術
特殊な糸やインプラントを使って、肥大した前立腺組織を圧迫しないように吊り上げる手術です。前立腺組織を切除せずに尿の通り道を確保します。
Wave治療(水蒸気治療)
前立腺に水蒸気を注入して組織を縮小させる比較的新しい治療法です。短時間で済み、性機能への影響が少ないとされています。