院長からのご挨拶

東京都済生会中央病院 院長

高木 誠

2017年(平成29年)5月に新しい病棟(新主棟)がオープンしました。

 済生会は1911年(明治44年)に「生活に困窮して医療を受けられない人々にも救いの手を差しのべるように」との明治天皇のお言葉(済生勅語)により創設されました。2011年(平成23年)5月30日の創立記念日には明治神宮会館にて天皇皇后両陛下にもご臨席いただき、100周年記念式典が厳かに挙行されました。天皇陛下からは「困難な状況に置かれている人々を支えてきた済生会の活動は極めて重要であり、今後もその活動が人々の幸せに一層資することを願う」とのお言葉をいただき、参列者一同大きな感銘を受けたことは、まだ記憶に新しいところです。

 済生会には現在、全国に80の病院がありますが、当院はその中でも2番目に長い歴史があり、1915年(大正4年)にこの地に開院しました。そして、2015年(平成27年)には、無事開院100周年を迎えることができました。当院では100周年を節目として、老朽化、狭隘化した施設の建て替え計画を順次進めて参りました。平成17年には7階建ての新棟(北棟)、平成20年には4階建ての新外来棟が竣工しましたが、2017年2月に建て替えの最終ステージである14階建ての新主棟が竣工し、5月8日にオープンいたしました。
 新主棟では救命救急センター、手術室の大幅な機能強化を図り、しばらく休止していたお産(分娩)を再開しました。また、MRI、CT、RI、血管造影をはじめとした検査設備を最新鋭の装置に一新するとともに、免震構造やコージェネシステムの導入など、災害対策、省エネ対策にも配慮した病院といたしました。

 当院では100周年の歴史を超えて目指すべき医療についての議論も進め、「新主棟における医療〜11の基本構想〜」としてまとめました。この基本構想のキャッチフレーズは、『<時代の中心へ><地域の中心へ>「済生の精神」を未来につなぐ』というものであり、いろいろな面で時代の中心を行く先進的な病院であるとともに、地域医療支援病院として今後も地域でもっとも信頼される中核病院の役割を果たしたいと考えています。また、100年の歴史とともに育んできた私たちのミッションでもある「済生の精神」を未来へ継承し、次の時代も「いつでも頼りになる病院」、「やはり済生会中央病院は他とは違う」と言われるような病院作りを目指します。(平成29年5月)